突然ですが、新築マイホームの「顔」となる部分ってどこかわかりますか?
実は「外構」なんです。外構の仕上がり(見栄え・機能面)がいいと、たとえ小さなお家でも立派に見えたり、使い勝手が格段に良くなるなど、マイホームにおいて重要な部分になります。
でも「外構工事にどのくらいの費用がかかるのかな?」と悩んでしまいますよね。
きちんとした外構工事の予算を知らなかったために、下記のようなことで予算オーバーし失敗する方もいます。
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- 住宅ローンとは別に追加でローンを組んだ
- 残しておいた現金がゼロになって、家計が一気にピンチなった
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そこで、元住宅営業をしていた経験から、外構工事の相場や予算で失敗しないための5つの方法をご紹介します。
新築マイホームを考えだしたときから、外構工事の準備をはじめてください。
そもそも外構工事とはどんな工事?
外構工事とは、建物外側の工事全般のことをいいます。
といっても、具体的にどのような工事を指すのかわかりづらいと思いますので、下記に代表的な外構工事で行う項目をまとめてみました。
- 門や塀
- カーポート
- フェンス、ブロック
- アプローチ(敷地の境界から玄関まで)
- 庭、植栽
- コンクリート(駐車場や建物周りの地面)
- 砂利、芝生
- ウッドデッキ(ハウスメーカーが設置する場合もあり)
- 擁壁(宅地と道路に1m以上の高低差がある場合)
- 物置
など…、工事の内容は多岐にわたり、これらを含めて「外構工事」といいます。
外構工事費用の相場は建物価格の1割
外構工事費用の相場は「建物価格の1割」と一般的にはいわれています。
一例として下記表をご覧ください。
建物本体価格 | 外構費用の目安(建物価格の1割) |
2,000万円 | 200万円 |
2,500万円 | 250万円 |
3,000万円 | 300万円 |
どうして「相場」でしかお伝えできないかというと、土地は形状や大きさなどまったく同じ土地はなく、建物の間取や大きさなどでも外構工事の内容や費用が大きく変わるからです。
そのため、正確な外構工事の価格を知るためには外構業者にお見積の依頼をしましょう。
外構工事の予算で失敗しないための3つのコツ
外構工事の価格をきちんと把握していなかったために…
- 追加でリフォームローンを組んだ(金利が高い)
- 残しておいた現金がゼロになった
など、予算をオーバーしてしまい失敗してしまうことがあります。
そこで、外構工事の「予算」で失敗しないための3つのコツをご紹介します。
(1)ハウスメーカーの外構工事の費用をあてにするな!
ハウスメーカーから提示してもらう資金計画時での「外構工事の費用」はあてにしてはいけません。
なぜかというと、資金計画時点では土地や建物のプランニングもまだ決まっていない状態が多く、外構業者がきちんと見積を算出した価格ではないからです。
そもそも、ハウスメーカーはお客様に「このハウスメーカーは高い!」という印象を与えてしまわないように、はじめの資金計画では最低限の予算しか入れていません。
そのため、外構の予算を100万円~150万円ほどに設定することが多いです。
建築工事全体の費用を知るために早い段階で資金計画をする必要がありますが、まだ土地も決まっていないケースも多いので、はじめの資金計画で提示された外構予算はあてにしないようにしましょう。
(2)土地の契約をする前に外構の見積をとる
お気に入りの土地が見つかったら、契約をする前にその土地で建物のプランニング(間取りなどの作成)をしてもらい、一度、外構業者に見積の依頼をしましょう。
この段階で外構工事の見積を取っておくことで、詳細な金額がわかり、全体の建築工事の予算が大きく狂うことを防ぐことができるからです。
また、一般的に土地が大きいほど外構工事を行う箇所が増えるので、費用は上がる傾向にあります。
例えば、下記図のように大きさの異なる土地Aと土地Bを、それぞれ全面コンクリート打ちにするとします。(コンクリート打ち一式工事の単価を9,500円/㎡とした場合)
土地A:171万円
土地B:237.5万円
約66万円の金額の差が生じます。当然、使用する材料や思い描いている内容では大きな土地に限らず費用はあがるため、土地の契約前に外構工事の見積を取得することをおすすめします。
(3)外構工事の費用は原則として住宅ローンに組み込めない
外構工事にかかる費用は、原則として住宅ローンに組み込むことができません。つまり、自己資金で支払う必要があります。
参考:フラット35の「対象となる住宅の建設費・購入価格とはどのようなものですか?」
外構工事の費用を「ローンで組みたい」という場合には、「リフォームローン」というものもありますが、住宅ローンと違い金利が高いためおすすめしません。
ただ、「原則として」とお伝えしたように、実際は外構工事の費用も住宅ローンで組むことが可能です。
ハウスメーカーや金融機関によっては建物価格の中に外構工事を含めた金額で住宅ローンを貸してくれるケースもあります。
外構工事費用の500万円を含んだ、建物本体価格の3,000万円でローンを組むことができます。
※住宅ローンに組み込めるからといって、あなたの返済比率を大幅に超えた借り入れは絶対にやめましょう。詳しくはこちら「【住宅ローンはいくらまで借りられる?】と考えて家を購入するのはキケン!」の記事を読んでみてください。
ハウスメーカーの紹介業者はやめるべき?
結論からお伝えすると、ハウスメーカーの紹介業者でも問題はありません。ご自身で外構業者を探す手間がめんどうだったり、まとめて支払いたい場合にはおすすめです。
ただし、ハウスメーカーの紹介業者で外構工事をする際のメリット・デメリットは知っておおいて損はありません。
(1)ハウスメーカーの紹介業者でのメリット
ハウスメーカーが紹介してくれる業者でのメリットをあげてみましょう。
- 打合せや工事がスムーズに進む
- 他の外構業者を探す手間が省けるので楽
- ハウスメーカーにまとめて支払える
- ハウスメーカーの担当者が間に入ってくれるので安心感がある
ハウスメーカの紹介業者で外構工事をお任せするメリットは、意外と多いのです。
実際、私が住宅営業をしていたときも「そもそも外構業者を知らない」「探すのが手間」という方が圧倒的に多く、紹介業者で依頼されてました。
(2)ハウスメーカの紹介業者でのデメリット
対して、ハウスメーカーが紹介してくれる業者でのデメリットをあげてみます。
- ハウスメーカーのマージンが上乗せされる分、価格がやや高め
- 外構業者の得意分野とあなたの思い描く外構のイメージに差が生じる
いわゆる「紹介料分」が上乗せされているため、どうしても価格がやや高めになることが多いです。
また、ハウスメーカーが洋風、和風、モダンな家と得意分野があるように、外構業者にも「得意分野」があります。紹介業者が得意とする分野とあなたが思い描いている外構のイメージと一致しないこともあります。
こればかりは実際に打合せをしてみないとわからないため、イメージとちがうなと感じたらハウスメーカーの担当者に「自分でも探してみます」と一言伝えましょう。
まとめ:外構工事の予算決めは早期の見積取得が失敗しないカギ!
この記事をまとめます。
■外構工事費用の相場は「1割」
■外構工事の予算で失敗しないための3つのコツ
(1)ハウスメーカーの外構工事の費用をあてにするな!
(2)土地が決まったら外構の見積をとる
(3)外構費用は原則、住宅ローンは組めない
■ハウスメーカーの紹介業者はメリットが多い
マイホームを引き渡してもらってから外構を考えるのではなく、土地を決める段階から細かなイメージや予算決めをしておくのがポイントです。
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