この記事では、住宅ローンのボーナス払いは絶対にやめるべき理由をご紹介しています。
- どうして住宅ローンのボーナス払いはやめたほうがいいの?
- ボーナス払いのデメリットを知りたい
このように悩んでいませんか?
結論からお伝えすると、ボーナス払いはおすすめしません。
理由は、ボーナスは景気の動向や企業の業績を受けやすく、あなた自身でコントロールができないからです。
今はボーナスがもらえていても、突然ボーナスの額を減らされたり、もらえるなくなることも十分考えられます。
「でもボーナス払いにすれば月々の返済額が少なくなるよ!」
このように思われるかもしれませんが、月々の返済の負担が減ったように見せて、必要以上に高い家を買わせる「ワナ」なのです。
そこで、この記事では、元住宅営業マンがボーナス払いの仕組みやおすすめしない理由などをご紹介します。
ボーナス払いを検討している方は、必ず読んでもらいたいです。
そもそも、ボーナス払いとは?
住宅ローンを組むときに「ボーナス払いはどうしますか?」と聞かれることがあります。
そもそも、ボーナス払いとはどういうことでしょう。
通常、住宅ローンを組んだ場合、金利や返済期間に応じて毎月同じ金額を返済していきます。
ですが、ボーナス払いとは、ボーナスが支給される月に返済額を増やし、そのかわり、毎月の返済額を少なくする返済方法のことです。
また、ボーナス払いにした場合、ボーナス月に支払う額は「月々の返済額」+「ボーナス月の返済額」となるので注意が必要です。
一般的な住宅ローンのボーナス払い月は、1月と7月ですが、金融機関によってさまざまなので、借り入れをする際は必ず確認しましょう。
それでは、ボーナス払い「あり・なし」で、どれほど月々の返済額が下がるのか比べてみましょう。
【借り入れ条件】
借入額 :3,000万円
返済期間:35年
金利 :1.0%(全期間固定)
元利均等返済
ボーナス払いなし | ボーナス払いあり | |
毎月の返済額 | 8万4,685円 | 5万9,844円 |
ボーナス月の返済額 | 0円 | 14万9,305円 |
年間返済額 | 101万6,220円 | 101万6,738円 |
利息の総額 | 556万7,804円 | 558万5,901円 |
総支払額 | 3,556万7,804円 | 3,558万5,901円 |
(※ボーナス払いありでは、ボーナス月に約15万円を支払う場合で算出しています。)
毎月の返済額を比べてみると、ボーナス払いを「あり」にすることで、「なし」に比べて返済額が24,841円も下がっています。
[chat face="man1" name="" align="left" border="gray" bg="none" style=""]3,000万円借りても月々の返済額が約5.9万円なら余裕だ。[/chat]
もしかして、このように思いませんでしたか?
毎月の返済額が大きく下がり負担が少ないと錯覚してしまうので、ボーナス払いにしたくなるのです。
つまり、住宅営業マンの「ワナ」にかかりはじめているということです。
住宅ローンのボーナス払いをやめるべき3つの理由
元住宅営業をしていた経験から一言アドバイスをするなら、住宅ローンのボーナス払いは絶対にやめましょう。
私はお客さんに一度もボーナス払いをすすめたことはありません。
それでは、ボーナス払いをやめるべき3つの理由をご紹介します。
①ボーナス払いは金利の負担が増える
実は、ボーナス払いにすると金利の負担が増えるというデメリットもあります。
先ほどの表をもう一度ごらんください。
ボーナス払いなし | ボーナス払いあり | |
毎月の返済額 | 8万4,685円 | 5万9,844円 |
ボーナス月の返済額 | 0円 | 14万9,305円 |
年間返済額 | 101万6,220円 | 101万6,738円 |
利息の総額 | 556万7,804円 | 558万5,901円 |
総支払額 | 3,556万7,804円 | 3,558万5,901円 |
よく見てみると、「利息の総額」が違うのがわかってもらえると思います。
借り入れの額は同じでも、ボーナス払いを利用するだけで、余分に利息を払わなければいけません。
それでもボーナス払いを利用したいと思いますか?
[chat face="CO09103j.jpg" name="きょう" align="left" border="blue" bg="none" style=""]住宅営業マンや金融機関はここまで詳しく教えてくれません。[/chat]
②住宅ローンが払えなくなるリスクがある
当たり前のことをお伝えしますが、ボーナスがもらえなければボーナス払いができません。
つまり、住宅ローンを返済するのがむずかしくなり、最悪、マイホームを手放すことになりかねません。
実は、2017年時点でボーナスが出ない企業は約3割もあります。
(参考:独立行政法人統計センター 毎月勤労統計調査)
さらに、あの公務員ですらボーナス額が減り、生活がキツイと言う時代です。
それでもあなたは、今後も100%ボーナスがもらえると言えますか?
そもそも、ボーナス払いをしなければいけないほどの借り入れはおすすめしません。
(ただし、お金に余裕があり、期間を短くしてでも早めに完済をしたいなどの目的がある場合は除きます。)
忘れてほしくないのは、住宅ローンは借金です。これは間違いありません。
ボーナス払いをしないと月々の返済がキビシイのであれば、そもそもの借入額を見直すことをおすすめします。
③ボーナスの楽しみがなくなる
ボーナス払いを選べば、ボーナスを自由に使えるお金は減ります。
「半年に1回のボーナス、家族と旅行に行こう!」
「今回は貯金に回そう」
「家電を新しく買い換えよう」 など…
半年頑張ったご褒美でもらえるボーナスの楽しみやワクワク感がなくなります。
せっかくのボーナスなのに、大半を住宅ローンの支払いにあてるのって悲しすぎると思いませんか?
しかも、完済するまで(最長35年)続くと考えたらどうでしょうか?
あなたに、そんな思いは絶対にしてほしくありません。
なんのためにマイホームを購入ましたか?
家族との楽しい時間を削るためでしょうか?
住宅ローンを払うためでしょうか?
どれも違うはずです。
もう一度、「どのような目的で家を建てるのか」考えてみてください。
ちなみに、私の家計は一馬力ということもあり、日々、節約生活をしているので、お金に余裕があるわけではありません。
だからこそ、たまのボーナスくらい、家族との楽しい時間を作るために使いたいと思うんです。
年収400万円台の私が、毎月いくらの住宅ローンを支払っているかは「【手取り20万円台】節約パパの家計簿公開!2018年8月」の記事をのぞいてみてくださいね。
建築会社がボーナス払いを勧めてくる理由
ボーナス払いはデメリットが多いことが、ご理解いただけたと思います。
それでも、建築会社がボーナス払いをすすめてくるのはなぜでしょう?
それは、あなたになんとしても契約をしてほしいからなんです。
そのために、ボーナス払いをすすめて、いかにも月々の返済の負担が軽くなったように見えるテクニックを使ってきます。
ボーナス払いをありにするだけで、月々の返済額がかなり低くなりますよね。
「これなら買える!」
と、思わせることができたら「こっちのもんだ!」と考えてるのが住宅営業マンです。
とくに、住宅価格が高いほどその効果は大きいのです。
ボーナス払いを選んだ方は月々の返済額が減るので、結局ギリギリまで使ってしまうんですよね。
ボーナス払いにして良いことはありません。
住宅営業マンに騙されないようにしましょう。
まとめ
この記事をまとめると、住宅ローンのボーナス払いは絶対にやめましよう。
今はボーナスがもらえても、今後も必ずもらえる「保証」はありません。
ボーナス払いを選ばないと住宅ローンを返していけないような借入はそもそもやめましょう。
住宅ローンは月々の返済のみで、無理のない借入額にすることをおすすめします。